非常持ち出し品チェックリスト

 各家庭でいざという時に備える「非常持ち出し品」。災害時に、被災地に救援物資が届くまでの3日間程度を自足してしのぐための備えを、「1次」と「2次」の2つの段階で設定しています。リストを参考に、あなたのご家庭で必要なセットの検討・用意をぜひ進めてみてください。

 このリストは、被災経験者を含む当センターの職員・ボランティア・スタッフによる防災グッズ委員会によって、検討・立案されました。
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 阪神・淡路大震災記念 人と防災未来センター
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 1次持ち出し品
 「1次持ち出し品」とは、避難時にすぐに持ち出すべき、必要最低限の備えで、被災時・非常時の最初の1日間をしのぐための物品です。
 「1.基本項目」は、参考として一般的な家庭の大人2人のために必要な数量を設定しました。「2.〜5.」は、個々人や家庭の事情にあわせ、「1.」に加えて備えを検討すべき項目です。

 袋の重量目安は一般的に、男性15kg、女性10kgと言われますが、個々の事情に合わせた調整が必要です。(ちなみに当リスト基本品目セット「大人2人分」の重量は約8kgになりました。)
 これらの品は「非常持ち出し袋」に入れ、いざというときにすばやく持ち出せる所におきましょう。
 「1次持ち出し品」とともに、避難時に身につける「防災頭巾」「はきもの」も備えましょう。

 1.基本品目31点 あらゆる家庭に共通して必要。
 番号・品名・数量(大人2人分)・備考メモの順
 1 非常持ち出し袋 1個 家の中の取り出しやすいところに置く。各家庭で最低1つは用意。
 2 缶入り乾パン(110g) 2個 氷砂糖入り。最低限の食料として。
 3 ペットボトル入り飲料水(500ml) 6本 水は「1人1日3L」の備えが必要と言われるが、持ち運び時の重量の点から、半分の「1人1日1.5L×2人分」程度が妥当とした。保存性の良い「スーパー保存水(500ml)」もある。
 4 懐中電灯 2個 さまざまな種類があるが、自分が使い慣れたもの、使いやすいシンプルなものを目安に。電池式は予備電池の備えも忘れずに。電池不要・手動発電式もある。1人1個がベスト。
 5 ローソク 2本 長時間の使用に適している。
 6 ライター 2個 ローソク・暖房器具への点火などに。マッチよりも使い勝手が良い。
 7 携帯ラジオ 1台 被災時の情報収集は不可欠。予備電池も忘れずに。
 8 万能はさみ 1セット ハサミ、ナイフ、カンキリ、センヌキなどの機能がある複合ツールがひとつあると便利。「サバイバルナイフ」など。また、各機能ごとの単品の用意でも可。
 9 軍手・手袋 2対 軍手なら熱にも強い綿100%のものを。皮手袋は、ガラスの破片の片づけ等で役に立つ。
 10 ロープ 7m以上のもの 1本 救助用、避難はしごの代用となる。人の体重を支えられる強度のあるものを。
 11 救急袋 1枚 12〜20をまとめて収納する。
 (12〜20をまとめて、11(救急袋)に収納する。)  
 12 毛抜き 1本 とげ抜き、ピンセット等として使える。
 13 消毒薬 1本
 14 脱脂綿 適当量
 15 ガーゼ(滅菌) 2枚
 16 ばんそうこう 10枚〜
 17 包帯 2巻
 18 三角布 2枚
 19 マスク 2枚 防寒用としても重要。
 20 常備薬・持病薬など 適当量 あわせて処方箋のコピーも。
 21 レジャーシート2畳 1枚 1人あたり1畳分程度がほしい。避難先のスペース確保に。
 22 サバイバルブランケット 2枚 非常時の軽量防寒ブランケット。
 23 簡易トイレ 2枚〜 非常時において、トイレにいけないことはかなり深刻。「簡易トイレ」として市販されている袋型のものを備えておきたい。
 24 タオル 4枚〜 汚れの拭き取り、ケガの手当て、下着の代用など、用途は広い。汎用性が高いので、少し多めに用意するのがおすすめ。
 25 ポリ袋 10枚 大小合わせて10枚程度。物を入れる、雨具の代用としてかぶる等、汎用性が高い。
 26 トイレットペーパー 1ロール 水に溶ける。トイレのほか、多用途。
 27 ウエットティッシュ 2個〜 水がない時、役に立つ。
 28 現金(10円玉) 約50枚 公衆電話用。100円玉があっても良い。(非常時、携帯電話・自宅電話とも機能しない可能性がある。カード系の機種は電気が落ちていると使えない。)
 29 ガムテープ(布製) 1個 伝言メモを貼るなど。
 30 油性マジック(太) 1本 伝言を書く。
 31 筆記用具 1セット メモ帳と、ペン類。

 2.必需品・貴重品類 個々の事情によって必要性が異なる。
 番号・品名・備考の順
 1 現金
 2 車や家の予備鍵
 3 予備メガネ・コンタクトレンズ等
 4 携帯電話
 5 預金通帳 コピーや番号の控えなどの工夫も可。
 6 健康保険証 コピーや番号の控えなどの工夫も可。身分証明ともなる。
 7 運転免許証 コピーや番号の控えなどの工夫も可。身分証明ともなる。
 8 パスポート・外国人登録証等 コピーや番号の控えなどの工夫も可。身分証明ともなる。
 9 印鑑
 10 証書類
 11 住民票

 3.女性用品 個々の事情によって必要性が異なる。
 1 生理用品 傷の手当て等ガーゼの代用としても重宝する。
 2 ホイッスル付ライト
 3 鏡
 4 ブラシ
 5 化粧品
 6 おりものシート 下着の代用としても重宝する。

 4.高齢者用品 個々の事情によって必要性が異なる。
 1 高齢者手帳
 2 おむつ
 3 着替え
 4 持病薬
 5 予備メガネ
 6 看護用品

 5.赤ちゃん用品 個々の事情によって必要性が異なる。
 1 粉ミルク
 2 哺乳瓶
 3 離乳食
 4 スプーン
 5 洗浄綿
 6 バスタオル
 7 ガーゼ
 8 紙おむつ
 9 母子手帳
 10 玩具
 11 着替え
 12 ベビーカー 荷物運搬用としても役立つ。(非常持ち出し袋には入らない。)

 2次持ち出し品
 「2次持ち出し品」とは、避難した後で少し余裕がでてから安全を確認して自宅へ戻り、避難所へ持ち出したり、または自宅で避難生活を送る上で必要なものです。
 救援物資が届くまでの数日間(3日間程度)、自足できる分量を備えましょう。
 数量は各家庭の家族構成に基づき検討しましょう。
 持ち出しやすい容器にまとめて、常備しましょう。

 重要度を「必需品」「備えておきたい品」「あると便利」に設定しています。
 
 飲料
 (必需品)
 1 飲料水 2Lのペットボトル6本入りの箱で購入し備える。
 2 非常用給水袋 水を蓄える、運ぶ。

 食料
 各自の嗜好とも照らして、3日間分程度をしのぐ食料品を備える。
 (必需品)
 3 アルファ米 
 4 乾パン
 5 パン缶 
 6 インスタントラーメン
 7 缶詰類
 8 レトルト食品
 9 切り餅
 10 スープ
 11 味噌汁
 12 ビスケット
 13 キャンディ
 14 チョコレート
 15 塩

 衣類
 季節・個々の状況により必要な物、数量を判断。
 (備えておきたい品)
 16 上着
 17 下着
 18 靴下

 生活用品
 (備えておきたい品)
 19 タオル
 20 バスタオル
 21 毛布
 22 雨具
 (必需品)
 23 予備電池
 24 卓上コンロ
 25 ガスボンベ
 26 固形燃料
 27 鍋
 28 ラップ 食器の上に敷いて用いると、食器を洗わずに済み、貴重な水の節約になる。けがの応急措置にも役立つ。
 29 アルミホイル
 (備えておきた品)
 30 やかん
 31 皿(紙・ステンレスなど)
 32 コップ(紙・ステンレスなど)
 33 わりばし
 34 スプーン
 35 フォーク
 (あると便利)
 36 歯ブラシ
 37 石鹸
 38 ドライシャンプー
 39 携帯電話の充電器 電池式・手回し式など各種ある。
 40 新聞紙
 41 使い捨てカイロ
 42 安全ピン

 その他
 (あると便利)
 43 チェックリスト 非常持ち出し品の内容のチェックリスト。

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